ヘッダー植物

秋晴れ

2022年10月29日

朝、日陰を通ると、冷えた。空は、一つも雲がない。雲がない。

遠くを見ると、家で引きこもってると使わない目のピント調整が行われる。遠くにあるアパートやビルを見ると、ちょっとした、怖れに近い驚きを覚える気がする。悪くはない。ただ驚く。

それを意識すると写真を撮りたくなる。でも、急に道端で、止まって、スマホを上に向けて写真を撮ったら、他人に変に思われるんじゃないかとよぎってやめる。周りに人が大勢じゃなかったら撮ってみるけど。

空には、白い方と青い方があった。

下に目を向けると、石がある。家では、頭の中で石を想像して、石を回転してみたりするが、形は、不器用に揺れ動く。本物を今一度しっかり触って、石の押し返す感触と、手の関節を回転させて、石の裏表、横縦を見てみたくなる。でもやめる。

駅のホームでは、一方の流れともう一方の流れが、人々がぶつからないで交差していた。

自分も人とぶつからなかった。

ビルの上にいた鳥の群れはぶつからずに波の動きをしていた。

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